神田まつや

創業は明治17年、粋な佇まいと気取りのない庶民的な雰囲気で
所謂「江戸の蕎麦屋」を感じさせてくれる老舗である。
敷居の高い店にありがちな妙な居心地など微塵もなく、値段も極めてリーズナブル、
味のレベルも文句はない。コストパフォーマンスの非常に高い店である。
古くから、池波正太郎を始めとする多くの作家、役者、噺家などに愛され続けており、
店内は何時も満員で、食事時は店の外に行列ができる。
客でごった返す店内は、店員がきびきびと立ち回り、異常なまでの活気に満ち溢れて
いる。
客層は、つまみを味わいながらゆっくりと酒を愉しむ人、
もりをさっと食べて席を立つ人まで、様々である。
隣の席の人と肘をぶつけ合いながら、思い思いのひとときを過ごしているのだ。

僕のお薦めは、酒を片手につまみを愉しみながら最後を蕎麦で締める戦法である。
そばがきは昔ながらの木の葉型で、素晴しい香りをリーズナブルな価格で愉しめる。
周囲を見回すと天ざる、天せいろなどを注文する向きが多いが、
わさび蒲鉾、焼き海苔、そばがき、、、、もりで締め、が王道であろう。
しかし本来は王道云々などといわず、勝手気侭に蕎麦を楽しめば良いわけで、
向いに座った年輩の御夫人などは蕎麦が嫌いだそうで、
つまみと酒、締めに白い御飯を食していた。この店の雰囲気が好きなのだそうだ。
そういう楽しみ方もあるのだということを再認識させられたのだった。

「神田まつや」
東京都千代田区神田須田町1-13
営業時間:11〜20時、日曜祝日は休み。
JR神田駅または秋葉原駅から徒歩8分、交通博物館近く。
電話:03-3251-1556

「他の場所にも行ってみる」



〒251-0033 神奈川県藤沢市片瀬山3-7-3
TEL 0466-28-1374
0120-241829(つよいはにく)