『PMTCって何?:プロのクリーニングを受けたことはありますか』

「そう、これからは予防の時代です」

医療界全般についてもそうなのですが、「20世紀はキュアの時代、21世紀はケアの時代」などとよく言われます。

これまでの歯科治療は「すでに進んでしまった病気をどう治そうか」ということばかりに取り組んできました。これはある意味、時代の要請でもありましたし、決して間違ったことではなかったと思います。ところがその結果、「削って治したはずのものが再発してしまう」というケースが頻繁に生じたため、そういった医療のあり方が反省期に入ろうとしているのです。

加えて「ムシ歯や歯周病は、口腔内に常在する特定の細菌によって起こる」ということも次第に明らかになってきました。歯科医療は今、従来からの「悪くなったらその部分を削っては詰める」という「修復中心」の姿勢から、病気の原因そのものを取り除こうという「予防中心」 に向けて、大きく舵を切ろうとしているのです。

これは「削る」という行為が間違っていたのではなく、その前後に当然あるべき「ケア」の視点が、今まであまりにも軽視されていたということなのです。

歯科医院を訪れた患者さんが「あと何回で終わりますか?」と歯科医師やスタッフ、受付などにたずねたり、歯科医院側が「今日で治療は終了です、また何か あったら来てください」などと言うことは、20世紀の歯科医療を端的に表現する例として、近い将来には笑い話になるかもしれません。「何かあったら来てくれ」ということは「何もないなら来ないでくれ」ということ???というふうに。

例えるなら、20世紀の歯科治療は「河川や海に垂れ流された工場排水や生活排水を回収することで手一杯」だったと言えるでしょう。これからは「いかにして工場排水や生活排水の量を減らすか、排水の質を害の少ないモノに変えてゆくか、排水を出しにくい社会の仕組み作りをするか」とい うことが大切になってくることは、誰の目にも明らかなのです。




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