それにしても、天井が高くて明るいってのは、本当に気分が良いです。
こんな店が横浜や東京にあったら、きっと連日大混雑でしょう。
これが地方都市で開催される学会に参加する醍醐味なのであります。
ところで、今回初めて日本口腔衛生学会なるものに出席させていただいたのですが、藤沢市歯科医師会からは学会参加費に加えて交通費や宿泊費、さらには日当まで出していただきました。
要するに、会員の皆さんが払った会費で行かせていただいているわけで、有意義な学会参加にしなくては申し訳ないわけですが、正直、これほどまでに有意義なものになるとは予想しておりませんでした。
そして、この口腔衛生学会、実は、相当に視野の広い学会なのだという事が分かりました。
小生は歯科医師になってすぐ、歯周病学という専門分野にいきなり首を突っ込んだわけですが、本来ならば、まず口腔衛生学会のような学会で見聞を広めてから、専門性の強い学会に移行していった方が良かったのかもしれません。
今学会の抄録集の中に以下のような的を得た文章がありましたので、
抜粋させていただきます。
「医学が目指す理想は健康である。健康を追求することは、これと対峙する疾病への対処と捉えがちであり、歯科においても他の多くの研究分野では疾病名や疾病の治療法を掲げた学会が散見される。一方で、口腔衛生学会は正に口腔の健康を目指すことで、理想をそのままに探求する学会であり、他の学会とは基本理念を大きく異にする。その手法は、疫学、行動科学、社会科学、基礎的実験科学など幅広く、学会の学際性を高めている反面、学会員の統一的意識が希薄になる感は否めない。」